自分にとって当たり前のこと、呼吸をするように楽にできることは、「何かをしている」という認識すらないものです。
あまりに当たり前すぎて、無意識のうちに体が動いているんですよね。
一方で、自分にとっての「当たり前」が、他の誰かに、大きな喜びや救い、助けをもたらしていることは珍しくありません。
行動・言動はもちろん、佇まいや雰囲気、あり方・生き方など、あなたの醸し出す「何か」で、相手が寛げたり、楽しめたり、癒されることもよくあります。
人によっては、ただそこにいるだけなのに、相手が勝手に気づきを受け取ったり、アイデアをひらめいたりする、なんてこともあります。
今回は、そんなふうにして無意識のうちに表現されている、あなたらしい魅力に出会う方法をひとつご提案します。
究極の自分らしさは、どこから出てくるんだろう…?
心のコソ練では、一人一人から放たれる言葉にできない不思議な魅力とその土台は、その人の日常生活にある、と見ています。
なぜなら、日常生活は、圧倒的な繰り返しの積み重ねだからです。無意識のうちに積み重ねられた習慣が、その人の魅力を下支えしている、と言えるでしょう。
自分ではほとんど無自覚だった部分が、他の誰かにとって思いがけない魅力になっている、とわかると、無理なくできること・すでにできていることを今よりさらに大切にすることができます。
お仕事をされている方は、ご自身の強みや得意分野をより明確に自覚できることでしょう。
新しく何かを身に着ける場合は、ご自分の生活習慣や「無理なくできること」にひきつけて、練習していくことができます。
人生の転機や仕切り直し、生き方を変えるタイミングを迎えたときには、何を変え、何を変えずにいるのか、的確に見分けることができます。変えることと変えないことを決めたうえで、今できることを積み重ねていけば、人生は自然に、よりよい方向へとアップデートされていきます。
そういう意味では、今回ご提案する方法は、生活リズムや生活環境が変わったタイミングで、繰り返し取り組んでみることをおすすめします。ご自身を定点観測するつもりで、周期的に取り組んでみてもいいかもしれません。
朝起きてから夜寝る前まで何をしたのか、全部書き出してみる。
何が自分の魅力となっているのか、
その背景にはどんな日常生活があるのか。
それを知るための第一歩は、朝起きてから夜寝るまでに何をしたのか、全部書き出してみることです。
目を開けた直後からの動きを、もれなく記録する勢いで、書き出してみてください。
頭のなかで思い出すのではなく、書き出すことが大切です。
書き出して、自分の目で見直せる状態にすることが、このワーク最大のポイントです。
書き出している間は、書き出すことに集中してください。
書いているときに、あらゆる思いや考えが浮かんできても、それを追いかけないこと。
どうしても何かを考えたい、思いを広げなくなってしまう…というのであれば、ひとまず書く作業は終わりにしましょう。
また違うタイミングで、思い出しながら書いていけばオッケーです。
書いてる途中でいろいろな思いや考えが浮かんできたときに、そのまま手を止めて、思考の世界に没入していくのは、おすすめしません。
なぜならば、そうやって思考の世界を漂った後で書く作業に戻ると、何も書けていないことに愕然としたり、集中が途切れたことにガッカリしたりするからです。
下手をすると、そのままずるずると後悔したり、自分を責めたりすることもあります。
思いや考えにふけること・手を止めることは、なんら悪いことではありません。一方で、それをやったあとで、ガッカリしたり、後悔したりすることは、心の力を奪うことはあっても、何かをもたらしてくれることはありません。
なので、集中が途切れたなと感じたときや、浮かんできた思いや考えを追いかけたいときは、さっさと書くことを止めてしまうのが一番です。
書き出したことを自分で眺める。
朝起きてから、夜寝るまでにやったことをすべて書き終えたら、手を止めて、順番に見直してみましょう。
客観的に眺めてみて気づいたこと・わかったことが、このワークの最初のギフトです。
せっかくなので、気づいたこと・わかったこと・感じたこと・思ったことも、記録しておきましょう。
時が経ってから見直すと、また違う発見があります。
書き出したことを、誰かとシェアする。
あなたが朝起きてから夜寝るまでに何をしたのか、誰かにシェアしてみましょう。
誰でもよいのですが、あなたにポジティブなフィードバックをくれる人や、あなたが信頼している人、同じ意図をもっている友人や仲間にシェアすると、より効果的です。
他の人に話してみると、自分にとっての「当たり前」が、他の人にとっての当たり前でないことが、しみじみ実感できます。
あなたの話を聞いて、他の人がどんな反応をしたのか、何を言ってくれたのか、記録しておきましょう。
また、あなたご自身のことをシェアしているときの、あなたの気持ちや感覚も記録しておきましょう。
しばらく経ってから書いたことを見直してみる。
「とどめ」というべきステップは、しばらく経ってから、自分の記録を見直してみることです。
書き終えたばかりのとき、誰かにシェアしたばかりのときには見えなかったものが見えてくるかもしれません。
また、そのときに気づいたこと・わかったことがきっかけで、無意識に繰り返していたことが変わったのなら、それに気づくこともできます。
書き出すタイプのコソ練メニューは、時間が経ってから見直すことで、思いもよらない気づきやアイデアを受け取ることができます。
今日の練習メニューまとめ
自分ではわからない、自分の魅力に気づく。
練習のポイント。
- 自分が実際にやっていることを書き出す
- 客観的に見直すことで気づきを受け取る
- 定点観測してみる
ここまでのおつきあい、ありがとうございました。
メルマガ『コソ練365』 では、毎朝ひとつずつ練習メニューをご提案しています。
幸せな1日を過ごすための準備運動として、お役立てください。